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2005.02.12

「優しい時間」第5回

店を辞めると飛び出してしまった梓を、勇吉は心配していた。夜になっても家に戻らないとリリに聞き、1時を過ぎても家に戻らなかった連絡するように言う勇吉だった。そこへ勇吉から知らせを聞いた朋子が店にやって来た。「いったい何があったの?」と聞く朋子。事情を説明する勇吉・・・。「今の若い子はみんなそんなものよ。いちいち気にしてても始まらないわよ。きっとそのうち帰ってくるわよ。」と勇吉を励ますのでした。そして、朋子は話題を切り替え・・・「音成さんが、自殺したって話、聞いた?あの人、随分苦しかったみたい・・・。実はね、私頼まれてお金貸したのよ・・・。」驚く勇吉「いくらです?」「300万・・・。いいのよ別に、もともとお金貸す時は、返してもらおうなんて考えてないし・・・」
「アズの昔の事・・・聞いてますか?」と切り出す勇吉。「リストカットのこと?」「えぇ。」「聞いてるわよ。」(朋子さん、そんなことまで知ってるんだ・・・この辺の事情通なのね)「なんかクセみたいに、度々やったそうです。」「心配しなくても大丈夫よ。勇さんも意外と心配性ね」と声をかける朋子。そこへリリから連絡が入った。梓が帰ってきたと・・・。ほっと胸を撫で下ろす勇吉・・・。

梓は家に帰るなり「寝る」と言って部屋に鍵をかけ閉じこもってしまった。リストカットを心配するリリは、梓に声をかける。「お風呂に入らないの?お姉ちゃんとちょっと話さない?」無言の梓・・・。「マスターは悪気で言ったんじゃないわ・・・。マスターはあなたのこと・・・」「わかったわ、お姉ちゃん。・・・眠いから寝かせて」と、リリの言葉を遮るように話す梓・・・。

梓は部屋で一人、拓郎の話を思い出していた・・・。
「どうして隠していたの?」「あの人は俺がここに居る事を知らない・・・。ここに居る事は、言わないでくれ。約束してくれ・・・。」「どうして知られちゃいけないの?」「約束してくれ!」としか答えない拓郎。梓は「わかった・・・約束する」と答えるのだった。しばらくして「父さんとは絶縁されてるんだ・・・。」と話し出す拓郎。
「母さんを・・・俺は殺してしまった。 3年前、俺は車を運転していて、母さんは俺にある事を問い詰めていた・・・。俺はハンドルを取り損ねて、母さんはそのまま死んでしまった。 その頃、父さんは外国に居た。
帰って来た父さんは、俺とほとんど口をきかなくなった。父さんは母さんをすごく愛してた・・・。父さんが俺に口をきかない気持ち・・・俺にはすごく理解出来るんだ。」涙をこらえながら話す拓郎・・・。

翌日、森の時計にはいつもの常連客が集まってきた。そんな時、一人の男(小日向文世)がやって来た。しかし店の外で足を滑らせてしまい、頭を打って倒れてしまう・・・。男が店に入ってきて、リリが注文を聞く。しかし男は「あの・・・私は何故ここにいるんでしょう・・・?」と言い出すのだった。みんなが驚き、話を聞きに周りに集まる。「何んも覚えていないんかい?」常連の横山が聞く「はい・・・。」「まったくぜんぜん?」と聞くミミ「はい・・・たぶん・・・。」困り顔のみんな。「あぁ、転びました。・・・たぶん、すぐそこで・・・それからぁ・・・」と思い出す男。「何にもわからなくなったんですか?自分の名前も」とリリ「はい・・・。」「頭打ったんだ・・・」とミミ。「うちのじっちゃんが、雪で頭打って記憶飛んだ事があった」と言う横山「どこか痛いところは?」と心配するリリ。「ありません・・・たぶん。」そこでいきなりミミは「ちょっと失礼します。」と言って、男のコートのポケットを探り出すのでした。(@_@; ポケットから出てきたのは、お金とアメ。それに『サラリーローン旭川』と書かれたサラ金のティッシュだった。「サラ金でお金を借りた覚えは?」と質問するミミ。「それはただ街を歩いててくれるヤツじゃない?」とリリ。(普通そっちの可能性のが高いよね?w)「どこから来たんですか?」と横山「旭川?」と単純なミミ。(^-^; 次々に質問するが何も思い出せない男・・・。
勇吉はコーヒーを運び「気分が悪いようでしたら、病院までご一緒しますが・・・」と声をかけます。しかし男は「いえ、大丈夫です。もう少しここでこうしていれば、何か思い出すかもしれません。もう少し、居させてもらっていいですか?」と頼むのでした。

一方梓は『北時計』の朋子の所にやってきました。朋子は計算が合わないからといって、自分のお金を足したり引いたりしたりしたら、私だって怒るわよと、梓に話すのでした。「私達はね、商売をしてるの。おままごとをしてるんじゃないんだよ。」と・・・。
梓は拓郎の事を朋子に聞きだすのでした・・・。驚く朋子。「拓ちゃんと、マスターの事を聞きました。ママがこっそり皆空窯に紹介したことも聞きました。」と言う梓。「あんたそのことマスターに話したの?」と聞く朋子。「話してません。拓ちゃんに堅く口止めされました」と答える梓。それを聞いた朋子は「あんた絶対にしゃべっちゃいけない。しゃべる時は、あたしか拓からキチンと勇さんに話しをするから。」とキツく言うのでした。梓は何故マスターが拓郎をいつまでも許せないでいるのかわからないと言う。「勇さんは、ずっと外国にいて、拓の面倒をずっと見れなかったから、メグは全部一人でやったんだ。拓はね、一時期どんどんひんまがって、暴走族にいたこともあってね。その事をメグは勇さんに伏せて、自分一人で背負ってきたの。その事を勇さんが知ったのは、メグが死んでからだと思うよ。自分が全然知らなかった事を、メグが一人で背負ってきたことに、勇さんショックを受けたんだろうね・・・。その分拓を許せないんだろうなぁ・・・。わかる?勇さんのその気持ちも。」と問いかける朋子。その話を聞いて梓は何も言えなくなってしまう。「男親の気持ちを分かれって言っても、若い子には無理かもしれないけどね。勇さんは、メグのことも拓のことも、家族を信じ切っていたからね・・・信じて仕事に打ち込んできたわけだから、だから、息子に裏切られたって気持ちは、強くショックとして残ったんだろうね・・・。」

その夜、音成の通夜が行われました・・・。勇吉もお店の常連客もみんなが出席しています・・・。
店では記憶喪失の男の身元を確かめようと、リリたちが地元のホテルへ問い合わせていました。しかしなんの手がかりも得られないでいました・・・。そこへ常連客の一人、田村が入ってきた。そして音成の話をはじめる・・・音成が自殺したメロン農家の納屋を潰すのだと話す田村・・・。その話を聞いて、段々記憶を思い出す男。「戻ってきた!少しずつ記憶が戻ってきた!」という男に声をかけるりりとミミ。「どちらの方なんです?」「アルトローン芦別。・・・サラ金です。」「サラ金!?」驚くミミ。 長年勤めていた会社を半年前にリストラされて、先月からそこで雇われていると話す男・・・。「取立てをさせられていますが、私にはうまくできなくて・・・。昨日この街の音成電気さんに取り立てにきたんですが、来てみたら、ご主人が自殺しておられて・・・。ショックでした。2〜3日前も1度来ていて、音成さんにひどい事を言いました。本当にひどい事を言いました。・・・でも、泣かれてしまって、結局取れず、帰って社長に怒鳴られました・・・。それで・・・昨日来たら・・・死なれていました。私、今日お通夜にでも出るつもりで、こうして富良野まで出てきたんです。」と涙ながらに話す男。「お通夜ならもうとっくに始まってますよ」と言うミミの言葉を聞いて、店を飛び出す男・・・。

通夜の帰りに『森の時計』に寄る常連たち。そこで音成の事を思い出し、いろいろ語るのでした。そんな中、生前音成は、勇吉と東京からやってきた未亡人・美可子(清水美砂)の仲を取り持とう、などと言っていたのだといいます。みんなで再婚を勧めるのですが、勇吉はそんな気はないと断るのでした。そんな時、外にはまた雪が降ってきて、それを見た客の一人が「“遣らずの雪”ってのもあるのかね」と呟いていました。そんな言葉を聞きながら、勇吉は窓の外を見つめるのでした。(勇吉の寂しそうな横顔は、音成の事を後悔しているように見えました・・・。)

雪の降る中、梓は一人街中を歩いていました。するとそこに拓郎から電話が・・・「あれから親父にはあったのか?」と訊ねる拓郎。「会ってない・・・。」と答える梓。「本気でお店を辞めるのか?」「・・・わかんない。」「アズちゃん。・・・親父が君に言った事、わかってやってくれ。親父は君を傷つける為に言った訳ではないと思う。」「その事が言いたくて、わざわざ電話をくれたの?・・・ねぇ拓ちゃん。拓ちゃんはどうしてそんなにお父さんに優しくなれるの?・・・なのにどうして会おうとしないの?こんなに近くに居る事、何故マスターに隠そうとするの?ねぇ、拓ちゃん。聞いてる?」と言う梓に、拓郎は「今夜はもう冷えるから、暖かくして寝ろ」とだけ言うのでした。

その夜皆が帰った後、『森の時計』に音成の妻・春子(キムラ緑子)がやって来ました。生前のお礼を言う春子。そして勇吉に、香典が多すぎるのでこれは受取れないと返しに来たのでした。「お気持ちだけありがたく頂戴いたします。」と頭を下げる春子・・・。「主人が生前皆様に失礼なお願いをして歩いていた事は、薄々察しておりました。でももう、音成電気は見事に倒産いたしましたので、これ以上皆様のお情けに縋る必要もなくなりました。・・・お気持ちだけ、お気持ちだけありがたく頂戴いたします。」と涙を流しながら香典を勇吉に渡し帰ってしまう春子・・・。勇吉は春子に何も言えず、ただ呆然と見送るしか出来ませんでした・・・。(春子の行動には驚きました・・・。でも香典なんかでお金を沢山出してくれるくらいなら、なんであの時に助けてくれなかったのかという悔しい気持ちがあったのかもしれません・・・。そんな春子の気持ちを察したら、勇吉には何も言えなくなってしまいますよね・・・。)

一人カウンターに戻った勇吉にめぐみが声をかける・・・
「いくら包んだの?ねぇ、いくら包んだの?・・・借金の申し込みをビシっと断ったから、寝覚めが悪くていっぱい包んだのね。」何も言わずにタバコをふかす勇吉・・・。
「ねぇ、教えてよ。いくら包んだの?」
「うるさいなぁ・・・」
「ケチ! ふふふ、あなたって表面冷たいフリするクセに、内心は冷たくなりきれない人なのね。・・・アズちゃんに対する態度も同じ。・・・当ててみようか?」
「何を?」
「あなたが今朝から何考えていたか・・・。あなた、アズちゃんが店に出ないから、寂しくて寂しくてしょうがなかった。昨日やっぱり少し言い過ぎたか・・・こっちから出かけて謝ってやるべきか・・・1日中そんな事、いじいじ考えてた。当たった!」
「お前は昔っから、いつでも俺の心を見抜くのが得意だったよ・・・。」コーヒーを淹れながら話す勇吉。
「そうよ」
「俺は、いつでもお前といると、心の中を見透かされているような気がした・・・。だけどね・・・」コーヒーをめぐみに差し出す勇吉。
「俺はもともと、お前が言うような冷たい人間でもなんでもないんだ。そう見えるとしたら・・・そう見えるとしたら・・・」そう言いながら勇吉が振り返ると、めぐみの姿はもうそこにはありませんでした・・・。残されたコーヒーカップを手に取り包み込む勇吉・・・。そんな時、外で音がする。
勇吉が外に出ると、梓が店の外で雪かきをしていた。「今夜・・・また積もりそうです。・・・・マスター。昨日はごめんなさい・・・。私・・・もう一度、このお店においてもらえませんか」と泣きそうになるのをこらえながら、梓は雪かきをするのでした。その言葉を聞いた勇吉は、やさしく微笑み、一緒に雪かきをするのでした・・・。

今回、拓郎とめぐみの事故のことが出てきましたが、めぐみは拓郎にいったい何を問い詰めていたのかが、すごく気になりました。
また朋子によって語られためぐみの過去・・・。勇吉には相談せずに一人抱えこんでいためぐみ・・・。自分ひとりで息子をなんとかしようとしていた矢先に起きてしまった事故・・・。その辺の事情を、勇吉は事故後どこまで聞かされたのか・・・・。大きく深くあいてしまった親子の溝。。。
お互いに歩み寄ろうと気持ちが動いてはいますが、まだまだそれを実現するには簡単にいかない理由が隠されているのかもしれません・・・。

来週、梓は二人を引き合わそうと企むようです・・・。でも心の準備がまだ出来ていない不器用な二人・・・。一波乱起きそうですね。

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