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2005.02.25

「優しい時間」第7回

勇吉は拓郎の勤める『皆空窯』の電話番号を調べていました。門松を飾りながら、勇吉は拓郎の事を考えていました。
勇気を出して、『皆空窯』へ電話をかける勇吉・・・。しかし電話に出たのは、奥さんの洋子(朝加真由美)でした。勇吉はなんどもためらい、うまくしゃべることが出来ず、「間違えました・・・。」と言って電話を切るのでした。

大晦日の日『森の時計』では、常連客が正月の雑煮のもちの話をしていました。まるもちか、角もちかでもり上がる中、一人の男・中里(北島三郎)が店に入ってきました。カウンターの常連に遠慮して、ホール席に座る中里・・・。

さらに勇吉の商社時代の同僚・河合(佐々木勝彦)が家族連れでやって来ました。河合は、1話でやって来た水谷夫婦(時任・手塚)の話をするのでした。水谷の妻・美子(手塚理美)が亡くなり、結構盛大な葬式だったと話すのでした・・・。ペンションを夫婦で経営する夢を持っていた奥さん・・。とうとう亡くなってしまったんですね・・・。(;_;)
ふと河合の妻・綾子(田島令子)は、勇吉が朋子(余貴美子)に貰った拓郎作の彩文のカップを見つけ、皆空窯の名前を口にした。昨日、皆空窯でそれと似たようなものを買ったのだと言うのでした。勇吉は、ふと拓郎を見かけたあの夜の事を思い出していました・・・。

勇吉は客たちをミミ(高橋史子)に頼むと、『北時計』の朋子に会いに行くのでした。
勇吉は皆空窯の前で、拓郎に似た人間を見た気がすると話すと、朋子は見間違いじゃないかと言うのでした。でも梓が「拓ちゃん」と呼ぶのを聞いたと話すと「アズと行ったの?」と驚く朋子・・・。「いや、連れて行かれました・・・。クリスマスの晩に。」と話すのでした。「まったく・・・困った子だ。」とつぶやく朋子。「あれはやっぱり、拓郎なんですね?」と聞く勇吉。朋子は、自分が皆空窯に紹介したと白状をするのでした。勇吉は、そんなに近くに居ながら、なぜ拓郎が自分に連絡をとろうとしないのか、拓郎は梓が「森の時計」で働いているのを知っていて近づいたのではないか、などと畳み掛けるのでした。すると朋子は、勇吉がそんな風に悪意の目で見るから親子の仲が修復できないのだ、と怒るのでした。「拓は、確かにメグを死なせたけど、だからって、拓そんなに悪い子?あなたにとって、あの子は永遠にそういう風に見られるの?それじゃあんまりよ!あんた拓の事、1度でもちゃんと見てやった?見てやった?・・見てあげたことなんてないじゃない。」そう言う朋子に勇吉は、返す言葉もなかったのでした・・・。
朋子に核心を突かれて、相当勇吉は落ち込んでいました・・・。やはり勇吉はまだ昔のような見方しか出来なかった自分を、大いに反省したようです・・・。落ち込む勇吉は、少しかわいそうだったかも・・・。

勇吉が店に戻ると、外で中里が薪を割っていました。「好きでやってますから、気にしないで下さい」と言う中里。そこに、敏子(佐々木すみ江)という年老いた女性が現れ、この店の経営者である息子の安男に会いに来たと言い出すのでした。勇吉は、経営者は自分だと敏子に説明するのですが、敏子は信じません。そして息子から送られてきた写真を見せるのでした。そこには、森の時計の前で写っている男の姿がありました・・・。
ミミに写真を見せると、前にお客さんで、私が写真を撮ってあげたのだと話すのでした。すると常連客であるご隠居の高松と農協の田村が「ヤスさんだ」と言い始めました。たまに『ちっこ食堂』で飲んでるとも言うのでした。そしてあの人なら駅裏の春日町の方に住んでいるとご隠居が話すと、敏子は息子にもらった手紙を見せるのでした。そこに書かれている住所は確かに春日町でした。そこに行くには、ここからだとタクシーで行った方がいいと言うミミ。
すると、丁度配達に来ていたコーヒー業者の安西が、「送っていきましょうか?」と声をかけるのでした。そして敏子を連れて行ってあげるのでした。入れ違いに、美可子(清水美砂)が店にやってくるのでした。

その頃、梓は何度も拓郎に連絡を取るのでしたが、拓郎と連絡が取れないのでした・・・。拓郎は、皆空釜の主人・六介(麿赤兒)に新人陶芸家の登竜門である"北海道新人陶芸展"へ応募するように勧められるのでした。拓郎は朋子の言葉を思い出していました。「あんたは、普通の若い人以上に、自分に厳しくならなくちゃダメなの。そうやって、立派に自立しなくちゃお父さんの前にも出られないでしょ・・・。」拓郎は、この新人陶芸展に全てをかけようと思うのでした・・・。
梓の携帯に拓郎から返事が送られてきました。拓郎からのメールには((当分、逢わない。メールしないでくれ))と書いてありました。それを呼んだ梓は、急いで拓郎に電話をかけるのですが、拓郎は携帯の電源を切ってしまうのでした。ショックを受ける梓・・・。

その夜、『森の時計』には、まだ中里がお店にいました。コーヒーのお代わりを差し出す勇吉に、「頼んでませんよ」と言う中里。すると勇吉は「薪割りのお礼です」といって、差し出すのでした。
そこへ昼間息子を訪ねて来た敏子が、刑事の風間に連れられて、お店に戻ってきました。息子は喫茶店を経営するつもりだったらしいのですが、改装の途中でうまく行かなくなり、どうやら息子は夜逃げをしていたらしいのでした。風間は後は警察に任せろと言って、店を出て行くのでした。そして敏子は焚き火にあたっている中里の側に座るのでした・・・。
「桜の薪ですね?」と言う敏子に中里は「はい」と答えるのでした。「あぁ〜、いい匂い・・・。懐かしいわ・・・。」「昔は家に誰かが来ると、桜の木くべて、もてなしたもんです。あの頃のちょっとした贅沢でした・・・。」勇吉は、そんな二人の会話を黙って聞いていました・・・。「土地の方ですか?」と聞く敏子。すると中里は「はぁ・・・25年前までは、富良野にいました。」と答えるのでした。すると敏子も「私も・・・二十歳まで。」と言うのでした。「離農したんです。・・いやぁ、ほとんど夜逃げでした・・・。」と中里が言うと「似たようなもんです」と敏子も言い、お互いに顔を見合わせて、ふっと笑い出すのでした。「ここらの落葉松の木ですが、昭和30年代に私の親父が植えました・・・。この土地、昔・・・うちの土地でした。昔を振り返る敏子・・・。「貧しくて、なんにもなかったけれど・・・あの頃の暮らしが、一番良かった・・・。」二人は窓の外の景色を見ながら、思いにふけるのでした・・・。長居をしてしまったと言い、中里は会計を済ませるのでした。「またいらしてください。カツラ沢の道が出来たから、札幌と富良野の道も近くなりましたよ。」と声をかける勇吉。しかし中里は「道は確かに近くにはなりましたけど、私にはなかなか・・・遠いい土地ですよ。」と言って、帰ってゆくのでした。敏子も帰り支度をすると、勇吉達が、大晦日だから、どこもいっぱいだと宿の心配をしてくれました。
リリに宿を探してもらう間、敏子は勇吉と話をするのでした。2週間前に、息子から手紙をもらい、大晦日の日に富良野で待っていると航空券まで一緒に送ってきたと話す敏子。「親にまで見栄を張らなくていいのに・・・。」と敏子はこぼすのでした。そんな敏子に勇吉は「息子さん、本当にお正月を一緒に過ごしたかったんでしょう」と言うのでした。そんな勇吉の言葉に敏子は涙ぐみ、気持ちを紛らわせるように、荷物の中から昨日アメ横で買って来たという"おせちの材料"をみんなで食べて欲しいと渡すのでした。勇吉は笑顔で「いただきます」と答えるのでした。
リリが宿が見つかったと戻ってきました。料金を心配する敏子に、「大丈夫、3千円くらいだから」とリリは言うのでした。そして、宿の迎えが来たのですが、やっぱり駅で息子が待ってるかもしれないから駅に行くと、敏子は断るのでした。心配した宿屋の主人は駅まで乗せていくと、強引に敏子を車に乗せるのでした。(^-^;
それにしても今時、しかも大晦日に3千円なんて!!顔なじみ値段かな?(; ̄□ ̄A そんなに安いなら、おばあちゃんも安心して泊まりなさい☆

ミミ達が、片付けをしながら初詣の話をしている側で、梓は水を出しっぱなしにして、呆然と佇んでいました・・・。拓郎の態度が、相当ショックだったようです・・・。まぁ、無理やり二人を合わそうとした梓に、問題があるのですが・・・でも自己中な梓です。。。私のやった事はそんなにいけないことなの!?とパニックになってしまっているのでしょう・・・。ちょっと梓が心配ですね・・・。

ミミ達が仕事を終え、帰った後に、昼間来た河合が一人でやって来ました。そして「どうだ。もう一度、会社に戻る気はないか?」と勇吉に言うのでした。「もう、あの世界に戻る気はないですよ。」と答える勇吉。コーヒー屋は誰かに任せたらいいと言う河合に、「コーヒー屋も仕事だが、他にも仕事があるんですよ。」と言う勇吉に河合はそうだと思ったといい、他に何をやっているのか訊ねるのでした。すると勇吉は「・・・振り返るという仕事をね」と答えるのでした。
そして、「今朝、キミのご家族にお会いして、失礼だがいろんな感想を持ったよ」と言います。勇吉は河合に、「昔の自分を見ている気がした。たまの休暇を免罪符みたいに、家族サービスに旅行に出て、女房や息子の喜ぶ顔を見て、彼らが本当に喜んでいるのかどうかなんて、そんなことまで知ろうともしなかった・・・。今日、私はある人に『お前は息子を本当に、一度でも、ちゃんと見てやったことがあるのか?』って、そう言われました。何も答えることが出来ませんでした・・・。私がこれからやろうとしている仕事は、世界を相手することじゃなくて、小さな周りを見つめる、そういう仕事なんです・・・。家族であるとか、友人であるとか、ごくごく小さな自分の周りをね・・・。大変なんですよ、この仕事は。だから、あの世界に戻る気は、もうないんです」と、きっぱりと言い切る勇吉でした。
商社で働いている時には、見えなかった大切な事が、今の勇吉にはわかるのですよね・・・。ゆっくりと流れる時間の中で、勇吉は今まで忙しくて振り返れなかった事や、これからしなくてはいけない事に対していろいろ思う事があるのでしょう・・・。これからの自分にとって、何を大切に見つめて生きて行かなければならないのか・・・。そんな彼には、もう昔の仕事には戻る未練など少しもないようでした。そんな勇吉を見て、最前線で働く河合は何を思ったでしょうね・・・。

深夜、勇吉は一人カウンターの向こう側に座り、拓郎の作ったカップをしげしげと眺めるのでした。そこへめぐみが現れます・・・。
「大晦日ね・・・。寂しくない?紅白もなんにもない大晦日・・・。」とミルを回しながら話すめぐみ。
「いや・・・。なぁ、メグ。あれはやっぱり、拓郎だったよ・・・。あいつは、こっから1時間のところで、俺を見ながらそっと暮らしてた・・・。」ミルを回す手を止め、勇吉をそっとみつめるめぐみ。
「朋子さんに言われたよ。『あんた、息子を本当に見てやったことがあるのかって・・・。』俺は、何にも答えられなかった。まったくその通りだって、そう思った。・・・俺、お前のことは、ちゃんと見てたかな?お前をきちんと見てたかな?」そう言う勇吉に、顔が一瞬沈むめぐみ、でもふっと笑って
「見てたわ。あなた私を、ちゃんと見てたわ。」と答えるのでした。
「そうか・・・。そうか・・・。それじゃあ、俺が見てなかったのは、拓郎のことだけ・・・そうだったんだな。」と言う勇吉の言葉に、寂しげにうつむくめぐみ・・・。
「きっとね・・・」と言うと、めぐみは消えてしまいました・・・。
幻のめぐみは、自分の抱えていた問題を勇吉に話すことはありませんでした・・・。寂しそうにうつむくめぐみの顔・・・・。勇吉は、拓郎だけでなくやはりめぐみの事もなにもかも見れていなかったと思います。そこまで言ったらかわいそうと思ったのか、それとも勇吉が作り出す幻だから、めぐみが話せないだけなのか・・・。この事は、いずれ拓郎と和解が出来た時に、知るのかな・・・・。

勇吉は店を閉めたあと、初詣に行きました。そこで願う事は、やっぱり拓郎のことなのかな・・・。勇吉は車に乗り、『皆空釜』へと向かうのでした。明かりのついている部屋を覗き込むと、中には拓郎が、新人陶芸展に出す作品を必死に作っているのでした・・・。そんな真剣なまなざしの拓郎を見つめ、勇吉は涙を流すのでした。そして以前見たオブジェの所に行って、その場所にお守りをそっと置くのでした。車に戻る途中、もう一度拓郎の横顔を覗く勇吉の顔は、とても穏やかでした・・・。
少しずつ心の雪は溶けているのかな・・・。中里が言っていた「道は確かに近くにはなりましたけど、私にはなかなか・・・遠いい土地ですよ。」と言う言葉のように、二人の心はまだこんな距離なのかもしれませんね・・・。

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コメント

やっぱり、マスターは拓郎をいまでも許せないのかミャ???
メグってけっこう、鋭くて賢い妻だから、メグがさとしてあげればいいですミャー。

投稿: gtt | 2005.02.26 11:49

gttさん、こんばんわ(^-^)

勇吉は、拓郎の事を気にしているのにもかかわらず、つい身近に居るとなると昔の感情がよみがえってしまうようですね・・・。
でも、勇吉も昔のままではありません。『森の時計』を始め、ゆっくりとした時間の中で過すうちに、いろいろな事に向き合うようになりました。
だから、少しずつ拓郎とちゃんと向き合えるようになると思います!
二人の心の雪解けが、待ち遠しいですよね(^-^)


投稿: ミウミウ@管理人 | 2005.02.26 21:18

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