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2005.06.12

「恋に落ちたら〜僕の成功の秘密〜」第9回

sto09_2main 島男は、『ロイドブラザーズ』の桜庭智明(鶴見辰吾)の支援を受
けて『フロンティア』の代表取締役に就任した。
取締役会では島男の就任報告のほかに『ロイドブラザーズ』から送り込まれた副社長の橘正孝(村井克行)ら役員が紹介される。
神谷は、ロイド側の役員が2/3にまで送り込まれて来たことに不安を感じるが、島男は、彼らは敵ではないと一蹴するのだった。

『フロンティア・パブリッシング』の種田社長が面会に来た。島男が部
屋に招くと、種田に厳しい話をする。
「月次決算の報告書を見ました。
 前々から申し上げていることなんですが、
 33ある子会社の中で赤字を出しているのは、
 残念ながら種田さん、あなたの会社だけなんです。
 1ヶ月の猶予を差し上げましょう。」
「1ヶ月ですか!?」
「ご不満ですか?」
「む、無理です。」無謀な指示に戸惑う種田。
「高柳社長なら、あなたこの瞬間に首を切られていますよ。」
島男は冷たく言う。
「以上です。では、お引取り下さい。」
種田は島男の言葉に呆然とし、「失礼します・・。」と立ち去る。

あまりの島男の態度に、香織も不安げな表情だ・・・。
 
「1ヶ月でどんな成果を上げるんでしょうかね、あの男は。」
側で聞いていた桜庭が言う。
上がらなければ、切るまでですよ。」
「ならば今切るべきじゃないですか?」
「フロンティアのことは、
 社長である私に任せてもらえませんか?」
「・・・失礼しました。」
桜庭は、島男の発言に微妙な表情を見せる・・・。
大きな赤字を、たった1ヶ月でどうこうするなんて無理な話。
高柳より、猶予をあげていると島男は思っているようだけれど、
そんな期間じゃ、あまりにも無意味な猶予だと思う・・・(-_-;

仕事が忙しくなってしまった島男は、ここのところ家に帰る事は
なく、近くのホテルに住んでいた。
そこで桜庭が島男にマンションの手配をするのだった。
部屋に案内され、驚く島男。
「どうして、高柳さんと同じマンションなんですか?」
「他意はないですよ。利便性を考えたらここになっただけです。
 高柳さんよりは上の階を用意しましたよ、もちろん。」
島男は、部屋の窓からの景色を見つめた。
高柳と同じマンションで、更に高柳よりも上の階に部屋を用意した
桜庭・・・。島男は高柳よりも上の人間だと勘違いさせる為の手段
ですかね・・・。より島男をその気にさせて、会社を大きくしよう
と・・・。(-_-;

神谷が高柳の見舞いに向かう。部屋のドアをノックすると七海が出
てくる。
しかし、生気のない状態だったので、七海は神谷を部屋に通さなか
った。
良くなったら連絡すると、神谷に告げる七海・・・。
病室にいる高柳は、部屋の一点をうつろに見つめていた。
なんか、抜け殻状態になってますね・・・。
会社を奪われ、命を狙われ・・・もう何も残っていないと諦めてる
んでしょう。
でも、高柳には失っていないものがたった一つあります。
それは、七海。彼女だけはそんな高柳の側にい続けてくれました。
以前高柳は、こんな事を七海に言っていました。

「死ぬ運命ならもう用はないし
 生還するヤツは俺が行かなくても生還するだろう。」

しかし生死を彷徨っている高柳には、七海が側にいてくれました。
たぶん、七海がいなかったら、高柳は生きる事を諦めていたかもし

れません。
今度立ち直ったら、高柳は人の愛の力を知るんでしょうね。

社長室に入ってきた香織。
「たった今連絡がありまして、
 種田社長がお亡くなりになったそうです。」
・・・誰?
島男の反応に驚く香織。
「フロンティア・パブリッシングの社長です。」
「ごめん。全然覚えてないんですけど・・・。」
「先日、ここでお会いになった方です。」
「ああ、そうですか。
 じゃ、お葬式は神谷さんにお願いしましょう。」
「・・・それだけですか?」
「あ、それから、今度のパーティーの件。
 招待客をあと50人ほど追加して欲しいんですよ。
 新生フロンティアと新社長である僕自身のお披露目ですから、
 より多くのお客様にいらして欲しいんですよね。はい。」
島男はそう言い、香織にパーティーの資料を渡す。
会ったばかりの種田の事を全く覚えておらず、自分のお披露目パー
ティーのことで頭が一杯で、楽しそうに仕事をしている島男。
そんな風に、他人を削除してしまうなんて・・・。
種田さんが亡くなったのは、きっと島男1ヶ月で黒字に戻せと言われ
たせいだと思うのですが・・・。
以前の島男だったら、真っ先に心を痛めたはずなのに・・・。
やはりヒルズの魔物に取り付かれてしまっているんですね。

種田社長の葬儀に出席する神谷。
遺影に手を合わせたあと、会社を代表し家族にお悔やみを伝える。
「一生懸命で、真面目な人でした。
 夜遅くまで働いて。 
 急に、頭が痛いと言って、救急車で運んだ時には・・・
 手遅れでした・・・。」
小学生の息子のを側に抱き、妻は泣きながら話すのだった。
やはり過労でしたか・・・。
1ヶ月で赤字を消すなんて無理な話しだったんですよね。
男の子は、すごく悔しそうな顔をしていました・・・。

高柳は一人、車椅子で病院の屋上に上がっていた。
そして車椅子からゆっくり立ち上がり、ビルの群れを眺める。

七海は買い物から戻ると、病室に高柳の姿がないことに焦る。
ベッドには点滴を引き抜きかれた後が・・・。

屋上で、思いつめた表情で立っている高柳。
すると後ろから急に声をかけられる。
「飛ぶの?」それは七海だった。
振り返り、七海を見つめると、彼女は厳しい顔で睨んでいた。
「全部終わらせて楽になるの?」
静に問う七海・・・。

病室に戻り、ベッドに寝かされた高柳。
「どうして?あなたらしくないんじゃない?」
「・・・全て終わったんだ。」
「終わってなんかいないわ!」七海は叫ぶ。
「フロンティアは、俺にとって全てだった。 
 あの会社を失った以上、俺は終わったも同然だよ。」
「そうかしら?
 新しい何かを手に入れる為に、古いものを捨てただけでしょう?
 また新たな一歩を踏み出すチャンスじゃない
 行きたい所があるの・・・。付き合ってくれる?」
一生懸命、高柳に前向きに生きるよう語りかける七海。
早く目が覚めるといいですね・・・。

久しぶりに帰宅した島男は、まり子に引越しを告げるが、もちろん
まり子は反対する。
社長に相応しい、住むべき場所っていうのがあるんだよ。」
その話を聞いていた龍太が口を挟む。
「おいおいおい、お前ちょっとそれ、おかしいだろう?
 お前はいろいろ頑張っているけどさぁ、
 それはこの家の為だったよな?
 何でお前、辛い思いして今の仕事に就いたんだよ。
 よく思い出してみろよ。
 それは、ここが無くなっちまうからじゃねぇか。
 今は、もう無くならないんだろ?
 目標達成。良かったんだよな?」
「冗談じゃない!目標なんて達成してないよ。」と島男が反論する
「お前さ何言ってんの?何言ってるんだかよくわかんねぇぞ?
 引越しするなんて意味わかんねーし、本末転倒じゃねーかよ。」
「わかった。もう勝手にしろ。俺、引っ越すから。」
「ねぇ、お兄ちゃん!」まり子は叫けぶが、島男は耳を貸さない。
ほんと、龍太の言う通り、本末転倒です。
この家を守る為に頑張っていたはずなのに、そんなことも忘れてし
まっています・・・。(-_-;

『リオハ』には、悲しげな香織の姿がありました。
「島男も遠くに行っちまったなぁ。
 超えられない壁をあっさり越えて、その又向こうに行っちまった
 もう一緒に飲むなんてこと、ないんだろうなぁ。」
豊田もため息をついています・・・。
しかし、その言葉を聞いた香織は反論する。
「そんなことないと思います。
 今は悪い風邪にかかって、高熱を出している時なんです。
 熱が冷めて、また周りがよく見えるようになったら、
 元の島男さんに戻ると思うんです。
 戻ってくれるって信じています・・・。」
「本当に好きなのね。」守子は微笑む。
「今は熱に浮かされているだけか・・・。」と豊田もつぶやく。
香織は、高柳を支える七海のような感じですね・・・。
島男が今は自分を見失ってしまっていても、いつか元に戻ると信じ
て待っている。まだ七海のように、島男に言葉をかけてあげられる
ほどではないけれど(^-^;,

一方、七海は抜け殻のようになってしまった高柳を、美術館へと連
れ出した。そこは初めて二人が出会った場所だった・・・。
一枚の絵を見つめる二人は、昔を思い出すのだった。
「この絵の、青が好きなんです。
 原料のラピス・ラズリは当時、ダイヤモンドと同じように
 高価な石だったんですよ。それを粉にして塗ったんです。
 パトロンが金持ちじゃないと、使えない色だったんですよねー。
 結局芸術も、お金次第だなぁーと思って。」
当時は、絵を単に価値としてしか評価しなかった高柳だったが、
改めて芸術的な美しさに気付かされるのだった。
こんな・・・こんな綺麗な絵だったんだ。」高柳はつぶやく。
そんな高柳の横顔を、七海は静かに見つめるのだった・・・。
絵の原材料に興味を持つのではなく、その絵の美しさに気づいた
高柳・・・少しずつものの見方が変わってきているのですね。
もう少し、心と体を休めれば、高柳は生まれ変われそうですね。

桜庭の紹介で、とある衆議院議員との会食に向かう途中、
桜庭が島男に切り出した。
「披露パーティーの出席者リストを拝見させてもらいました。
 何人かこちらの利害と合わない方がいらっしゃいますので
 後ほどご相談を・・」と言うと、
「ご相談?呼ぶなということですか?」と島男は問う。
「ご相談させていただきたい、と申し上げているのです。」
「新生フロンティアの客は社長である私が選びます。
 口出しは無用ですよ、桜庭さん。」
桜庭は島男の言葉に驚き、一緒にいた立花と顔を見合わせる。

「社長。権藤和則先生と秘書の緑川啓一さんです。」
桜庭が島男に二人を紹介する。
秘書が話を切り出す。
「ところで鈴木さん。
 衛星事業にはご興味ありますか?」
「インフラですか?」
「実はこの度、人工衛星を使った通信インフラの入札が
 あるんですが。
 私たちのパートナーとして、フロンティアさんに、
 白羽の矢を立てさせていただいたということなんです。」
不正入札ということですか?」と島男。
今度は議員の権藤が話し出す。
「単刀直入に言いましょう。
 この件を受けていただく場合、条件が一つだけあります。
 まず、この緑川を御社で雇っていただきます。
 で、この事業で発生する、売り上げの15%を彼の給料として
 振り込んでいただきたい。
 ま、これが私の活動資金となるわけですがね。いかがですか?」
「その条件ではお受け出来ません。」
島男の返事に桜庭達の顔色が変わる。
「なぜでしょう?いい話だと思いますが。」立花が慌てて聞く。
「権藤先生は、
私の人気を利用しようとしているだけですよね?
「はぁ?」
「私のようなクリーンなイメージの人気者を使って、 
 世間を信用させたいんでしょう?
 つまりこれは、私なしでは成立しないお話なんですよ。
 先生にお支払い出来るのは、せいぜい売り上げの5%です。
 15%だなんて、とんでもない・・・。」
議員からの申し出を平気で断る島男の姿を、桜庭が鋭い表情で見つ

める・・・。

帰ろうとする島男に、桜庭が言う。
「あなたはいろいろな事を理解されていらっしゃらないようですね
 あなたは権藤先生の前で、私のメンツを潰したんですよ。
 それがどういうことだかわかりますか?」
「メンツで仕事をしているわけじゃありませんから。
 桜庭さん。政治家の言いなりになる時代は終わったんですよ。
 そういう古い考え方は改めていただけませんか?」
車に乗り込んだ島男は桜庭にそう言い、車を出すのだった。
鈴木島男も潮時だな・・・
 立花さん。大至急ロイド側の役員を集めて下さい。」
桜庭が立花にそう指示を与える。
あらら、もう島男は切られてしまうんですか!?
島男がロイドの言うなりにならないとわかったら、動くの早いです
ねぇ、桜庭さん。
人の力を借りて社長になった島男は、こういう時に弱いですよね。
だって、もう役員は2/3以上もフロンティアに入り込んでいるん
ですから、首を切るなんて簡単ですものね。
島男は自分の事を高く見すぎです・・・。(-_-;
鈴木島男という名に、みんなは平伏すと思っているのですね。

島男がマンションに戻ると、龍太が待っていた。
あまりに豪華なマンションに驚く龍太。
「お前これからどうすんだ?
 大会社の社長になってさ、こんな家住んで。
 もうやりたいことないだろう?」
刺身を広げながら龍太が聞く。
「こんなの序の口だよ。
 俺、やりたいことが山のようにあるんだ。
 ハリウッドのスタジオとの提携話も進んでいるし、
 第3世代携帯とテレビ。
 次世代インターネットをミックスした、
 新しいメディアも作ろうとしてるし・・・
 ギガ・フロンティアの力を注ぎ込んだ、ネットゲームも
 立ち上げる・・・。
 昨日見せてもらったデモ画面がすごかったぞ!」
夢中になって語る島男。
「それで?」
「そうやって、金が出来たら・・・
 さらにでかくする方法を見つける。
 最終的には、人で生活するものをコントロールするように
 なるんだ・・・。」
窓から見える夜景を見つめ、島男が語る。
「それで?」
「もっとでかくなる。
 いいか、龍太。
 フロンティアはいくらでもでかくなれる。」
「それじゃキリがねぇだろう。
 今のお前は、何でも飲み込む餓鬼と一緒だな!
 いくら食っても、腹いっぱいになんないんだよ。」
「お前やっぱり、ビジネスには向いてないな。」
島男はそう言いながらシャンパンを飲むのだった。
昔の高柳のようですね・・・。
次から次へと大きな野望を考えている島男・・・。
高柳に言われた言葉を、同じように龍太に言っている島男。
ほんと、人が変わってしまいましたね。(-_-;

高柳は、また病院を一人で抜け出してしまいました・・・。
焦る七海・・・。必死に探すも、高柳の姿は何処にも無い・・・。
香織の所にも、心当たりが無いか電話で聞く。
香織が裕美に、高柳が失踪した事を告げると、裕美はあとは自分が
引き受けると言い、探しに行くのでした・・・。

その頃高柳は、父親の墓の前に来ていました。
目を閉じて、父が入院をしていた時の事を思い出す高柳。
ベッドに横たわる父の手を握りしめる幼い高柳。
「ありがとう。」と息子に声をかける父。

病院に来た香織に七海は言う。
「私、間違ったのかもしれない・・・。」
「そんな・・・。」
そこへ、車椅子に乗った高柳が戻って来る・・・。
駆け寄る七海。
「ただいま・・・。」穏やかな表情の高柳。
七海は高柳を抱きしめ言う。
「お帰りなさい・・・。」
そんな様子を見た香織は、安心してそっと姿を消す。
「どこ行ってたの?」
「父親のところ・・・。」
「え・・・」
高柳は七海の手を取り言う。
もう大丈夫だ。
 今度は僕に付き合ってくれないか?」

高柳が七海と一緒に向かった場所は、フロンティアだった。
ビルに入る前に、心配そうに七海が言う。
「今の島男君が、あなたの言葉を聞くかしら・・・。」
「それでも、伝えなければいけないんだ。」
ゆっくり進む二人・・・。

フロンティアに着くと、神谷が最初に気がついた。
「社長!」神谷の言葉に社員たちは驚き立ち上がる。
「そこ、開けてくれないか?」

社長室の島男は、窓の外を見つめながら携帯で話をしていた。
電話が終わり振り返ると、二人を見て平然と声をかける島男。
「お加減はいかがですか?」
「おかげ様で、順調だ。」
「そうですか。それは何よりです。で、今日は何でしょう?
 わざわざお越しいただいて申し訳ありませんが、
 こちらもいろいろと立て込んでおりまして、
 出来るだけ、手短にお願いしたいんですが・・・。」
余裕の表情で応対する島男。
「鈴木島男。桜庭に気をつけろ。
 ロイド・ブラザーズは、企業をただの商品としか考えない会社だ
 ロイドの興味はただ一つ。フロンティアの株だけだ。
 最初から、俺にもお前にも関心がない。
 それを伝えたかった・・・。」忠告をする高柳。
「そんなことありませんよ、高柳さん。
 ずっと一緒にいる私が、桜庭さんのことを一番良く
 わかっています。
 高柳さんの方こそ、なぜそんなことを私に言うんです?
 またなにかの戦略ですか?それとも、未練ですか?
「そうじゃない、鈴木島男。
 俺は自分の作った会社が、商品として売買されるのが
 嫌なだけだ・・・。」
「それこそ、あなたが長年してきたことじゃないですか。」
島男の言葉に、返す言葉もない高柳・・・。
「・・・そうだな。」
「わかりました。ご心配ありがとうございます。
 あぁ、そうそう。
 今度の金曜日、社長就任パーティーがあるんです。
 新生フロンティアの、新たな構想をお見せしますよ。
 高柳さんも七海さんも、是非いらしてください。」
島男が招待状を差し出す。高柳は静にそれを受け取る。
勝ち誇ったような表情の島男・・・。
今の島男には、高柳の言葉は届く事はなかった。
自分は絶対に大丈夫だと、信じきっている姿がなんだか悲しいです
ね・・・。

その頃副社長の立花は、桜庭に伝える。
「ロイド側の取締役は、全員、確約が取れました。」
「ありがとう。お疲れ様でした。」と桜庭がそう答える。

定例取締役会議が行われ、滞りなく終わるはずだった・・・。
「では、他に何もなければ、これで会議を終了しますが・・」
島男がまとめようとした時、ある役員が桜庭と目を合わせ頷き
手を挙げる。
「議長。代表取締役社長の、解任動議を提出します。」
その発言に驚く神谷。
「ただいま、代表取締役社長を解任する動議が出ましたので、
 社長は、議長を続けることができません。
 以後、副社長である私が、議長を勤めます。」立花が話す。
「どういうことですか?」島男が聞く。
「社長は、特別利害関係人です。審議の参加はご遠慮願います。」
立花が答える。
「どういうことですか?桜庭さん!」
「あなたがいけないんですよ、鈴木島男さん。」
「私を裏切るんですか?」
「裏切る?勘違いもはなはだしいですね。」
「あなた、僕の能力を見込んで、
 僕にフロンティアを預けたんじゃないんですか?」
「ハハハ・・・。
 私は、フロンティアが欲しかっただけなんですよ鈴木島男さん。
 それであなたの人気を利用させてもらった・・・。
 そのことをあなたも自覚なさってた筈じゃなかったですか。
 大人しく私の言うことを聞いていればいいものを
 あなたは少々やりすぎた・・・。」
島男が桜庭に掴みかかり、悔しげな表情で桜庭を睨む。
「お疲れ様でした。」桜庭はそう告げる。
島男は役員たちを見渡すが、島男の事を心配そうに見つめていたの
は、神谷だけだった・・・。

島男が副社長に付き添われ、会議室を後にする島男。
エレベーターホールの前で、たまたま居合わせた宮沢が声をかける
「あ、社長。取締役会議は終わったんですか?
 明日のパーティーの進行なんですけど、
 ちょっと変更がありまして・・・。」
黙ったままエレベーターに乗り込む島男。
そして、振り向きざまに宮沢に答える。
「もう、必要なくなりました・・・。」
そして、エレベーターのドアが静に閉まるのだった。

島男がビルを出ると、いきなり子供に怒鳴られる。
「お父さんを返せ!」
それは、種田社長の息子だった。
「お前のせいで死んだんだ!
 毎日毎日、お父さんは、苦しんでたんだよ!
 お前が売り上げ上売り上げってお父さんを責めるから、
 だからお父さんは倒れたんじゃないか!
 ・・・お父さんを返して!!」
怒りを島男にぶつけると、少年は泣き出すのだった。
島男は黙ったまま、ヒルズを見上げる・・・。

TVでは、島男が解任されたと報道されていた・・・。
そのニュースに驚くまり子と龍太。

ふらふらと島男がマンションに戻ると、入り口に記者達が群がって
いる・・・。
そんな光景を見た島男は、逃げるようにその場から立ち去った。
夜の街を彷徨い、島男はビジネスホテルに泊まる事にする。

まり子と龍太は島男の事を心配し、心当たりに電話をしてみるが
見つからない・・・。
「私、やっぱ探してくる!」
まり子が家を飛び出すと、家の外に島男が立ち尽くしていた。
「お兄ちゃん・・・。」
「おい、島男!」
何の反応もみせない島男。
「よし!じゃ、久しぶりに刺身食ってけよ。
 今日はすごいぞ。カワハギだ!カワハギ!
 肝もあるぞ!
 肝を醤油に溶いて食うと美味いんだ、これが!」
二人が島男を家の中に連れていく。
家に入り、龍太は刺身を島男に食べさせる。
「カワハギ!食ってみろ。」龍太が島男にいう。
島男が箸を手に取り、刺身を一切れ、口にする。
「違う!バカやろう、お前。
 肝を醤油に溶くんだっつうんだ。な?こうやってさぁ
 肝を醤油に溶いて、それで付けて食べるんだよ。」
島男が龍太に言われた通りに刺身を口に運ぶ。
涙が溢れながらも食べ続ける島男・・・。。
「な!最高だろう?」龍太は笑顔で島男に声をかける。
「お兄ちゃん・・おかえりなさい。」まり子は泣きながら言う。
「ただいま。」島男も泣きながら答え、食べ続ける。
「泣け!」龍太が言う。
すると、まり子が泣き出す。
「お前は泣くな!」
「だってお兄ちゃんが大好きなんだもん。」
「そりゃお前な、いろいろあるんだよ。
 でもよ、泣いてさ、スッキリすることもあるからな。
 ま、俺もさ、いろいろ店であるからな。」
龍太が島男に優しく語り続ける。

玄関の呼び鈴が鳴り、まり子が出るとそこには心配をした香織が
立っていた。
「入って。」まり子の笑顔に、香織も笑顔になる。

龍太の魚話を聞きながら、黙々と食事をする島男の姿を見て、
香織はほっとするのだった・・・。

その夜、島男は布団を抜け出し工場に立っていた。
島男の手には、一本のネジが握られている。
それをじっと見つめる島男・・・。

短い夢でした・・・。
桜庭の言う事をまったく聞きもしなかった島男は、あっと言う間に
社長の座を解任されてしまいました。
それにしても、引越ししなくて良かったですよね。
まり子も島男と一緒になって大切な事を見失っていたら、今頃路頭
に迷う事になってしまうところでした。
とりあえず、家の借金は完済しているので、住むところは心配あり
ません。
しばらくは、島男も腑抜け状態になってしまうようですが、
ラスト2話で、必ず立ち直ってくれるはず・・・。
今度は、昔の島男に戻って、人の気持ちを考えながら成功させる事
が出来るといいですね・・・。

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