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2006.03.21

女王の教室−エピソード 1−

      「〜堕天使〜」

j-01-1 この物語は
愛と理想にあふれた一人の女教師が
悪魔のような鬼教師に
       生まれ変わるまでの
              数年間の記録

2006年4月・・・
阿久津真矢(天海祐希)は部屋で、教え子達のファイルを1つ1つ
手に取り、その資料をシュレッダーにかけていた。
最後に教えた子供達の事を思い出しながら・・・。

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中でも真矢のやり方に反発して、立ち向かって行った生徒。
神田和美(志田未来)の事を・・・。
初めは一人クラスから浮いていた和美にも、次第に仲間が増えてゆく・・・。
真矢のやり方に反発し、小学校生活最後の1年を、少しでも楽しい
思い出を作ろうとする和美達。

j-06-1 真矢を恐れていたクラスメイトも、次第に和美の考え方に賛成し
みんなで力をあわせて卒業制作も完成させるのだった。

しかし真矢は親を利用し、子供達を従わせる手段に出るのだった。
悔しがる子供達は、なんとか真矢を辞めさせようと、教育員会へ訴えることを考え付く。
一方和美は、本当にそれでいいのか悩み始める・・・。
そして真矢のしていた事は、本当は子供達の為にわざと厳しくしていたのではないかと気づくのでした。

しかし時すでに遅し・・・教育委員会は動いてしまい真矢は
再教育センターへ行くことになってしまうのでした。

最後には真矢に感謝し、涙する子供達。
しかし真矢は、最後まで自分のスタイルを崩す事はなかった。
子供達に最後まで厳しかった・・・。


真矢は懐かしそうに眺めていた資料を、全部処分する


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相変わらずの上から下まで真っ黒なスタイルの真矢。
彼女が向かう場所は「東京都教職員再教育センター」だった。

j-14-1 薄暗い部屋に、一人姿勢を正して座っている真矢。
そこへ現れたのは、真矢の再教育を担当する上田(石原良純)だった。
真矢のやって来たことが書かれた報告書を読み上げる上田。

「こんな事をしたら、きっと今頃 子供達は怨んでるでしょうね
 あなたのことを・・・。」真矢にそう言いながら歩み寄る上田。
「・・・そうかもしれませんね。」静に答える真矢。
教師に向いてないんじゃないですか?あなた。」
私は、教師を辞める気は一切ありません。」きっぱり答える真矢

現場を見ていない人にとって、あの報告文では子供達が怨んでいると思うのは仕方がないことですよね・・・。
厳しい事をやってきた真矢でしたが、ちゃんと一人一人を見つめ
最悪の事態にならないよう、ギリギリのところで食い止めていました。そんな真矢の思いを見抜けた子供達は、怨むどころか最後は
感謝していました・・・。
そしてみんなすごくいい子になったのですが、しかし真矢のやり方にはやはり問題はあります。
真矢の極端なやり方以外に、同じような結果を導く方法は
今の世の中、他にはないものなんでしょうか・・・。(´-ω-`)

「なんでそこまでして、続けるんです。
 ここに来た人は、大抵 塾の講師になるとか、
 教育とは全く関係のない仕事に転職したりして、
 現場に戻る人はほとんどいないのに・・・。」
「知っています。ここに来るのは2回目ですから。」

j-13-1 その答えに納得のいかない顔をする上田は、今後1年間のスケジュール表を、真矢のいる机の上に放り投げるのでした。
そしてホワイトボードに殴り書きをしながら話す。
「とりあえず初めに、そもそも
  ”何で教師になろうと思ったか
    作文にして提出してもらえますか?」

そう伝えると、また後でと言って部屋を出て行く上田。
扉の外に出た上田は、じっと真矢を見つめる。
そんな上田に静に頭を下げる真矢・・・。

上田が去った後、真矢は自分のカバンからノートパソコンを取り出し、
与えられた課題について、作文を書き始めるのだった・・・。

真矢が再教育センターから出てくると、一匹の蝶が飛んでいた。
それを愛しそうに見つめる真矢・・・。
真矢の脳裏に、小さな男の子が川で溺れるシーンが蘇える。
そして「ママー!」と叫ぶ、男の子の無邪気な笑顔・・・。

j-18-1 再び真矢が歩き出すと、植え込みの陰から制服を着た少女が飛び出して来る。「アロハ!先生!!」一人ハシャギ満面の笑みの少女は
           神田和美だった。
 
「何やってるの?」相変わらず冷たく返す真矢。

帰り道、歩きながら話をする二人。
おどけて話をする和美に対し、真矢は鋭い言葉を投げかける。
「あなたのことだから、中学に行っても浮いてるんじゃないの?」
「てひぃっ!わかります?」真矢の言葉に驚く和美。
真矢の言う通り、和美は相変わらずクラスのみんなと仲良くやろうとはりきっているのだが、うまくいかずにいた。

j-22-1 「中学に入っても友達いっぱい
 作りたいとか
 みんなで一緒に何かやりたい
 とか思うのって
       おかしいんですか?」
 和美は真矢に問いかける。

純粋過ぎる生き方は、周囲にとっては迷惑なものなの
 時には周りの人を傷つけることもあるし・・・。」
「どういう意味ですか?」
その問いには答えてくれない真矢。
「先生、どうしたらいいんですか?あたし」
「自分で考えなさい!そんなこと。」ピシャリと叱り飛ばす真矢。
去ってゆく真矢の後ろ姿を呆然と見つめていた和美。
ふと時計を見て、慌てて真矢とは逆の方向へと走り出す和美。
しばらくして、立ち止まりふり返る真矢。
走ってゆく和美の姿を見つめながら、優しい顔でつぶやく。
「昔、あなたに良く似た人がいたわ・・・。」

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走る和美の足元の映像が、いつしかハイヒールで駆けている女性の足元に変わる・・・。
それは若い頃の真矢だった。
白いスーツを着て時間を気にして走る真矢。
途中道には、犬を連れて立ち話をしている人達がいた。
その犬を怖がり、恐る恐るその場を去る真矢。
彼女が向かった先は、小学校だった。
「おはようございます!」と子供達に明るく声をかけ走る真矢。

なんと!真矢の若い頃は、
    和美と同じだったんですね!!Σ(・ω・ノ)ノ
遅刻しそうでいつも走ってたり、犬が苦手ですっごい怖がっていたり・・・。

真矢の独白。
あの頃の彼女は、初めて6年の担任になったばかりで
 まだ教師という仕事に、呆れるぐらい希望と理想を抱いていた


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6年1組の教室に、緊張した面持ちで入る真矢。
「みんなおはよう。
 このクラスの担任になった、阿久津真矢です。
 みんなと早く仲良くなって、この1年間楽しい思い出を一杯
 作って
いきたいと思ってます
 みんなも私の事を先生だと思わないで、友達だと思って
 なんでも相談してください。」
真矢の言葉を笑って聞く生徒達・・・。
生徒と早く打解けたい真矢、しかし生徒には馬鹿にされている。
しかし一人の少女だけは、そんな真矢を憧れの目で見つめていた。

(゚-゚;)ソンナ! (゚ロ゚;)マサカ! (゚口゚;)マジデ?
いやぁ〜、これが真矢!?まったくの別人じゃない!!
ほんと和美みたいな考え方だし、生徒と友達のような関係を持ちたがるなんて、天童しおり(原沙知絵)のようだわ。
和美や天童しおりの考え方を否定していた真矢に、こんな過去があったなんてビックリだわ。(゚д゚lll)

真矢は生徒達に、まわりの人を気にかけてあげられる、優しい人になって欲しいと願っていました。
しかし、落ちこぼれの生徒に足並みを揃えた授業は、他のクラスより遅れを取っていた。
そのことを生徒に責められ、困っている真矢を一人の生徒
池内愛(後藤果萌)が、助けるのでした。

j-31-1 クラスの雑用も進んでやってくれるし、誰もやりたがらない学級委員も引き受けてくれ、いつも助かっていると愛の事を褒める真矢。
しかし愛は、自分は何のとりえもないし、ブスだからこれぐらいしか先生にしてあげれないのだと話すのでした。
そのセリフに驚いた真矢は、勉強も頑張っている事を褒め
それに「とっても可愛いわよ」と言ってあげるのでした。
その言葉に喜んだ愛は、真矢に交換日記をして欲しいと頼むのでした。喜んで引き受ける真矢。
で、この交換日記が後で問題になってしまうのでした・・・。

この池内愛の役をやってる後藤果萌ちゃん、以前昼ドラで聴導犬の事を扱ったドラマや、「あいくるしいなどに出てた子ですね!
演技のとってもうまい子で、しかもほんと可愛いですよね☆

j-34-1 この話を聞いていた教頭は、そんな事をしたら他の生徒にエコヒイキだと言われると注意するのでした。
そうなったら、クラス全員と交換日記をすると答える真矢。
そんな事をしたら体がもたないし、それでなくても真矢は一人一人の生徒に時間とエネルギーを使い過ぎなところがあると言う教頭。
それでも真矢は、体力だけには自信があるので大丈夫だと笑顔で答えるのでした。
しかし教頭が言いたかったのは、本当は別の事だった。
真矢のクラスは、他のクラスよりカリキュラムが遅れていて、
そのことで保護者からも不満が来ているのだった。
「ただ私は、クラスに一人も落ちこぼれを出したくなくて
 それにクラスが全部でまとまって、笑顔で卒業出来たら
 いいなって思うだけなんです。
 保護者の方には、なんとかご理解いただけるように頑張ります」・・・と答える真矢。

いい先生と言われたい気持ちはわかると言出だす教頭。
そんなつもりではないと否定する真矢。
しかし、他の先生方も困っているのだと話す教頭。
真矢はテストの採点にも一人一人にコメントを書いていた。
そんな真矢の行動を、他の教師達は自分達も同じようにしなければならなくなるのではないかと・・・。
迷惑そうに真矢を見つめる教師達。

j-36-1 夜遅く家に帰ると、玄関の鍵が開いていた。
慌てて中に入ると、玄関には男物の靴がひとつ・・・。
部屋に飛び込むと、そこには真矢の彼氏・富塚(生瀬勝久)がいた。
デートの約束をすっかり忘れていた真矢。
彼は夕飯の支度までして、待っていてくれたのだった。
学校のことで疲れきっている真矢は、彼氏の話も居眠りをしていて
聞いていない・・・。(^-^;
そんな真矢を怒ることもしないで、愚痴まで聞いてあげる彼。
そんな真矢に彼は言う。
「解決する方法は、ひとつだけだな。
                 ・・・俺と結婚するの。」
その言葉に驚く真矢。
今結婚したら、家の事が疎かになってしまうと話す真矢に彼は言う
だったら、仕事をやめればいい・・・と。
しかし真矢は、初めて6年生を担当して大変だが、子供達といると
すごく楽しいしのだと話すのでした・・・。

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ある日、授業中にトイレに行きたいと言い出す生徒がいた。
真矢はその生徒にこの前も同じ事をしたよね?と注意しようとすると、生徒は真矢を睨む。そこで真矢は仕方なく許すのだった。
「今度は、休憩中にいットイレ!」とおどけて言うが、
生徒に「つまんねー!」などと言われてしまう始末・・・。
そのうちクラスの中で、授業の進め方で言い争いが起きてしまう。
しかし、真矢は騒ぐ生徒達をキツク叱ることが出来ずにいた。

j-39-1 落ち込みながら廊下歩く真矢に声をかける愛。
「みんなどうしてわかんないんだろう。
 先生が、私達の事を思って一生懸命頑張ってくれてるのに
愛の言葉に感激する真矢。
そんな真矢に愛は、先生が大好きだからと話すのだった。
それに交換日記を読んだら、先生も私の事が大好きだってわかったとも話す愛・・・。
そんな愛の言葉に少し戸惑う真矢。
愛に渡された交換日記を開くと、そこには・・・
わたしのどこが好きですか?今度ふたりだけでどこかに行きませんか?もちろんみんなには秘密で・・・先生が大好き
などと書かれている。それを読み、ため息をつく真矢・・・。
愛はいい子なんだけど、ちょっと過剰なほど真矢を独占したがる愛。自分の気持ちを理解してくれるのはいいけれど、真矢も困っているようですね・・・。

j-43-1 そんな時、保護者が真矢に文句を言いに学校に来た。
真矢がテスト用紙に書くコメントが、生徒の心を傷つけたと。
プライバシーの侵害だと・・・。
同じミスを繰り返して欲しくなくてコメントを書いている。
テストと関係のないことを書くのは、子供達のことをもっと知りたいからだと、必死に説明する真矢。
しかし、このコメントを他の子に見られて恥ずかしい思いをしたと言われたと怒る親。
給食を残さず食べようとか、掃除をサボらずやろうなどとわざわざ書かなくてもいいではないかと言う親。
子供たちの事を思ってやったことだと弁解する真矢。
それならば、何故うちのクラスだけカリキュラムが遅れているのだと指摘する親。
先生が他の子を甘やかすから、授業にならないと言っていたと言う親・・・。
自分達の子供に迷惑をかけるような子供には、もっと厳しくして欲しいと言う親。
授業ももっとビシビシとやって欲しい、うちの子だけでいいから
もっと宿題を出してくださいとまで言い出す親。
誰かを特別扱いするようなことは出来ないと言う真矢に、一人の
子供だけに交換日記をしているではないかと指摘する親達・・・。

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翌朝、真矢は愛にもう交換日記は止めようと話すのだった。
ショックを受けた愛は、真矢に対して反発する態度を取り始める。
授業中にわざとトイレに行きたいと言い出したり、理科の実験の
最中にフラスコをわざと爆発させるなど真矢を困らせる・・・。
真矢はどうしてそんな事をするのか愛に問いただすと、愛は
「先生はダメな子が好きなんでしょ?」と言い出すのだった。
その言葉に驚く真矢。
どうしたら自分の事を好きになってくれるのかと言う愛。
真矢は愛を好きだと答える。
それに対して、クラスで一番好きかと訊ねる愛。
好きよ・・・クラスのみんなと同じくらい。」
その言葉に怒り出す愛。
「なんでよ・・なんであんな奴らと一緒なのよ!
       私は、先生の事 こんなに好きなのに!!! 」
そう言って走り去る愛。 困惑する真矢・・・。

j-51-1 その夜、ぼんやりしてグラスを割ってしまう真矢。
そんな真矢に彼は聞くのだった。
   なんで教師になったのかと・・・。

真矢たちが就職した頃は、景気も良かったし、真矢の成績ならもっといい会社に入れたのにと・・・。
真矢は、子供の純粋なところが好きなのだと答える。
しかし彼は、今時の子供はそうでもないのではのかと言う。
「真矢はさ、純粋過ぎるんだって
 でもそういう奴って、周囲の人に自分と同じ事を要求するだろ?
 だから人に対してもさ、厳しすぎるところがあるんじゃない?

そんなつもりはないと答える真矢。
「お父さんのことだってさ、まだ許してないくせに・・・。
              もう何年も会ってないんだろう?」
その言葉に激怒する真矢。
「その話はしないでって、言ってるでしょ?
      教師のクセにあんなことしたのよ、あの人!!」
真矢の反応に驚く彼・・・。
しばしの沈黙の後、「ごめん・・・」と急に謝る真矢。
いっそうの事、生徒に厳しくやったらどうかと提案する彼。
「お前デカイんだし、迫力あるから、
   子供もビビッてさぁ、何でも言う事聞くって、絶対!」
ちゃかす様に話す彼。
そんな事出来る訳ないじゃない、と笑ながら反論する真矢。
さっき怒った顔も、すごく怖かったと話す彼・・・。

この時点では、確かに真矢にはそんな事は無理な感じでした
現在の真矢とまるっきり違う性格だったんですねー。
こんな真矢なら、後に悪魔だなんて言われるほどの先生になるなんて、想像も出来ませんね・・・。
和美に言った、純粋過ぎる人は迷惑だし、
周りの人を傷つけると話したのは、こんな過去の
自分の体験から来てるんですね・・・。

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そこへ、突然愛が真矢の家に電話をしてくる
「私、今から死ぬから・・・」
その言葉に驚く真矢。
電話を切った愛に、早く寝なさいと優しく声をかける母親。
母親はオシャレをして、雨が降る夜に出かけていくのだった。
母親が出かけた後、階段の下に倒れている愛の姿が・・・

愛の母親はいったいどういう人なんだろう。
夜の商売でもしているのかしら?それとも浮気?
そんな母親だから、愛情に餓えていたとか!?
異常なほど愛情を独占しようとする愛・・・。
この子の家庭にもかなり問題があるんでしょうね。(´-ω-`)

愛からそんな電話をもらい、驚き慌てる真矢。
何度電話をかけなおしても、愛は電話に出ない・・・。
イタズラに決まってるのだから、放っておけと言う彼。
本当に死にたいヤツがわざわざ電話なんかしてくるものかと。
もし行ったら、今以上につけ上がるだけだ。
子供の事を信じるのなら、もっと現実的になれと諭す彼。
真矢のやり方では24時間見張っていなければならなくなるし、
体が持たない
と言われ、何も言い返せない真矢。

現在の真矢は、そういう生活をしていましたね・・・。
子供達を24時間に近いほど見張っていて、結局最後は倒れてしまいました・・・。
なんでそういう道を選んでしまったんだろう・・・。(´-ω-`)

一方愛は、泣きながら雨の中を走っていました。
歩道橋のようなところで、柵を乗り越え泣いている愛・・・。

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翌朝、不安げな面持ちで学校にやってくる真矢。
教頭が待ち構えていたので、まさか本当に愛が自殺をしたのかと聞く真矢。しかしそうではなかった・・・。
愛の母親が子供が真矢に虐待されたと、体中あざだらけな姿の娘の写真を持って、学校に乗り込んで来ていたのだった。
その写真を見て驚く真矢・・・。
直接本人に会って話しがしたいと願い出るが、真矢を恐れているからそんなことは出来ないと怒鳴る母親・・・。
校長にどうするつもりなのかと問いただす母親。
虐待教師が担任だと知ったら、他の親御さん達はどんなに心配するのかと・・・。
事実を確認するまで、真矢には担任を外れてもらうと話す教頭。

j-61-1 学校に現れた愛は、窓辺に佇む真矢を見つけ、やってくる。
誰もいない教室で、一人窓の外を見つめていた真矢・・・。
愛は教室に入ると、上着を脱いであざだらけの腕を見せつける。
「痛かったです、先生。」笑いながら歩み寄る愛。
どうしてそんなウソをつくのかと聞く真矢。
「こんなことして何になるの?」
その言葉を聞いた愛は、開き直る。
「じゃあ、ぶったら?
 悪いことをしたと思うなら、ぶてばいいじゃない。
 ・・ぶったら、教頭先生達に本当の事を言ってあげる。
 もう二度とウソつかないって、約束してあげる。
 出来る訳ないか・・・。み〜んなに優しくして、
 み〜んなから好かれたいんだもんね、先生。
 結局”いい先生”って言われたいだけなんだもんね、先生。」
唖然として見つめている真矢に見切りをつけたように立ち去ろうとする愛。そんな彼女に真矢は声をかける。
「待って。
 ほんとに・・・本当に約束してくれる?
 本当の事を言うって、もうウソはつかないって!」
「いいですよ・・・。」
そう答える愛に、平手打ちをする真矢。
しかし、その手には力が入っていない・・・。
そんな真矢を愛は罵倒する。「なによ、偽善者!いい子ぶって!」
その言葉に、強く愛の頬を叩いてしまう真矢。
j-63-1 そして涙ながらに訴えるのだった。
「どうしてわかってくれないの?
 私は、
 みんなと仲良くしたいだけなの
 どうして自分のことしか
        考えられないの?
 ねぇ、どうして?どうして!!!
        私は、みんなと仲良くしたいだけなの・・・。」

そこへたまたま一人の教員が通りかかる、何をしてるのかと声をかけられ、愛はとっさに叫ぶ。「先生助けて!!」
男性教員に泣きつく愛は、真矢に秘密をばらしたせいで叱られたと話すのでした・・・。愕然とする真矢。

結局真矢は誤解されたまま、学校を去ることに・・・。
そんな真矢の姿を、泣き出しそうな顔で見つめる愛。


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その後、真矢は彼のプロポーズを受け、結婚する。
フラワーシャワーの中、幸せそうに歩く二人。
笑顔の真矢の視線の先に、離れたところから自分を見つめる
両親の姿を見つけ、驚く真矢・・・。
彼が連絡したのだと話す。一生に一度の結婚式なのだからと・・。
怖い顔をして真矢は両親に歩み寄り、
                     帰って欲しいと言うのだった。
j-72-1 そんな真矢に父(西岡徳馬)が問う。
これがお前にとっての幸せなのか?
 あれだけ人を批判して、偉そうなことを言って教師になった
 クセに。自分の思い通りにならなかったら、尻尾を巻いて逃げ出すのか?
何も言い返せない真矢・・・。
「女はいいなぁ。いざとなったら、結婚すればいいんだしな。」
父親はそんな捨て台詞を言いその場を立ち去り、母親(江波杏子)は真矢に何も言えず、仕方なく夫の後を追うのでした。
悲しげに立ち尽くす真矢・・・。

真矢は過去に父親を罵倒し、絶縁状態になってたんですね。
そして、そんな父親を見返そうと教師を頑張っていたのに
結局結婚に逃げてしまった事を指摘され、かなりのショックを受けていました・・・。

j-77-1 シーンは現代に戻り、再教育センターに向かう真矢の前に
また和美が現れるのでした。
どうせ合唱コンクールがうまくいかなかったんでしょうと話す真矢。
和美は小学校の時のように、クラスメート全員に手紙を書いたが
結局相手にはしてもらえず、担任が決めた歌を歌うことになったと
でも全然楽しくないし、クラスも段々悪い雰囲気になり、いつも誰かが喧嘩をしていると愚痴る和美。
担任の先生に相談しても何もしてくれないし、余計な事は考えず勉強しろと言われたと・・・。
早く大人になり、好きな人と結婚して幸せな家庭を作って・・・
と夢を語る和美に、真矢は冷たく答える。
結婚に逃げても、幸せにはなれないわよ。」
その言葉に驚く和美。
イメージ出来る?
 あなたみたいな人は結局、家族も傷つけてしまうの
。」
「どうしですか?」
真矢は答えはずに、センターの中へと入っていく。
「先生!!」と叫ぶ和美。しかし真矢がふり返ることはなかった。

相変わらず和美は、小学生の時と同じ事をしています。
もう少し成長してもよさそうなんだけどね。
この子も不器用なんだわ・・・(^-^;
和美にかけた真矢の言葉は、過去の自分の体験からなんですね
過去の自分とそっくりな和美に、同じ道を歩んで欲しくなかった。

j-79-1  j-80-1
 

真矢が結婚して数年後、真矢には男の子(武井証)が生まれていました。幼稚園に迎えに来る真矢。
「翔、なにしてたの?帰るわよ。」と息子に声をかける。
「あぁ〜、もうちょっとだったのに・・・。」
「え、なにが?」
「ママはチョウチョが好きだから
 だから捕まえてあげようと思ったの。」
「翔は優しいねぇ。じゃあ、今度一緒に捕まえに行こうっか!」
「うん」
笑顔の二人は、歌を歌いながら手をつないで帰る。
j-81-1 帰り道、蝶を見つけた翔は、突然蝶を追いかけ走り出す。
    慌てて後を追う真矢。
川沿いの道で子供を捕まえ、この川は深いのでいつも気をつけるように言っているでしょ、と叱る真矢。

この翔役の武井証君は、「いま、会いにゆきますに出ていた子ですね!この子も演技うまいよね♪


j-84-1 真矢は夕飯を食べる時も、きちんとしつけをしていた。
テーブルに肘をつかないとか、箸の持ち方まで・・・。
でもその時の口調は、怒鳴るとかではなく、あくまでも優しい口調。
そんな様子を見ていた夫は、そんな堅苦しいことを今から言わなくても・・・という。
真矢は、今からしつけておかないと癖になるのだと話すのでした。
ニンジンを残しているのを見つけた真矢は、
            残さず食べるように子供に話す。
しかし夫は、1つは食べたからいいではないかと言う。さらに
「パパもね、子供の頃はね、ニンジンが大嫌いで、
 全然食べなかったんだぁ〜。」と笑いながら話す。
それを聞いた真矢は、余計な事を言わないでと言い出す。
夫は、ちょっと厳しすぎるんじゃないのか?と言い合いに。
そんな二人の会話を聞いていた翔は、
突然「パパ、僕食べるから。」と言って、ニンジンを口に放り込みお茶で流し込むように食べ始めるのでした。
それを見た真矢は「偉いわね、翔。」と笑顔で褒める。
夫は、ちょっと複雑な表情で息子を見つめる・・・。

j-86-1 その夜、真矢は翔を塾に行かせたいと夫に相談する。
夫は驚き、小学校ぐらいは公立でいいのではないかと言うのだった。
しかし、真矢は自分が過去経験してきていることから、公立の小学校は子供の教育の為にはいろいろと問題があるのだと説明する。
そして、私立が絶対にいいと話す。
夫は、今でも真矢にあれこれダメだと言われながら育っている息子を心配する。
翔のためを思ってやってるのだと話す真矢。
「だからって、翔のやることなすこと、いちいち干渉し過ぎじゃ
                               ないのか?」
「そっちこそ、普段は家のこと全部私に任せてるくせに
 たまに早く帰ってきた時とか、翔のこと甘やかすの
                     止めてくれる?」
躾も大事だが、翔のやりたいようにやらせるのも大切だと話す夫。
私は毎日、翔の為に何が一番大切か考えてるし、翔がやりたい事ぐらい一番良くわかっていると反論する真矢。
そんな真矢に怒鳴る夫。
「結局お前はさぁ、翔のこと縛ってるだけじゃないか!」

j-87-1 ふと気づくと、翔が起きてしまいリビングの片隅に立っている。
「ごめんなさい。僕のせいで喧嘩してるんでしょ?パパとママ。」

 

息子の言葉に驚いた二人は、翔のせいではないし、
二人とも、翔のことが大好きなのだと話す。

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昼間、真矢は翔に問題を出し、それを解かせていた。
図形の問題。種類わけの問題など・・・。
果物絵で、切ったものとそうでないものを分ける問題を翔が間違えると、真矢の口調は厳しくなり、果物を切ってくるから考えていてと席を立つ。
真矢が果物皿に並べて戻ってくると、翔の右目と右腕が痙攣をおこしていた・・・。
慌てて病院へ行くと、チック症だと言われる。
ストレスが原因の神経の病気なのだが、その話に夫は驚く。
夫は、翔にあんなに無理させるからだと、真矢のせいだと言う。
塾を辞めさせて、夫の実家でのんびりさせてやったらどうだと
言う夫。そう言われた真矢は、自分の責任で必ず治すと夫に誓う。
もう無理なことは絶対にさせないからと・・・。 

その後病気が回復してきたところで、病院の廊下で良かったと話す真矢。そこで翔はもう塾に行ってもいいのかと言い出す。
真矢は、病気が悪くなったら大変だから、もう塾には行かなくていいと話すのだった。がっかりしながら歩く翔・・・。

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翌朝、翔は真矢に
「パパに頼んで塾に行っちゃダメかな、僕・・・」と
言い出すのだった。その言葉に驚きながらも「早く食べなさい」と
話をそらす真矢・・・。
リビングで流れていたニュースが真矢の耳に入る。
大手ゼネコン竹菱建設本社に、今日午前8時頃、
                   強制捜査が入りました・・・
。」
その巨額脱税事件のニュースを知り、固まる真矢。
そこへ夫が起きて来た。真矢は夫の顔を見る。
ニュースの画像を見る夫。しかし慌てる様子もない・・・。

翔は自分の部屋にいた。
ベッドに座りながら、右足や右目を痙攣させながら・・・。
リビングでは真矢達が言い争っている。
恥ずかしくないのかと問う真矢。
「日本中、多かれ少なかれ同じようなことをみんなやってるんだ」着替えながら夫は淡々と答える。
バレなければ何をしてもいいのかと問う真矢。
「俺は、それが社会っていうもんだって言ってんの。」
「そうやって、大人が反省もしないで開き直るから
 子供だって悪いことをしてもいいんだって、
                      グレるのよ

 翔が大人になった時、今回の事を知って、どう思うか
                   考えて見たことある?」
「自分の父親がそうだからって、ムキになるな!
 お義父さんだって、きっと色々事情があったんだ。
 私立の学校なんて、所詮会社なんだから、
 経営していくにもいろいろあるんだ・・・。
 それなのに、教育者が不正するなんて、絶対に許せない。
 裏切りだなんて言って、自分から家を出るなんて・・・」
と話す夫。
「ごまかさないでよ。あなたに関係ないでしょ、うちの親の事は!
 私は許せない!! 
 汚いことをしても自分が儲かればいいとか
 みんな同じことやってるんだとか開き直るような人
 絶対に許せない!!」と絶叫する真矢。

夫は椅子を床に叩きつけ、怒鳴る。
「自分ばっかり正しいみたいなこと言うなよ!
 じゃ、聞くけどな。
 そっちは、結婚してから何か妻らしい事したか?
 こんな時でもな、まず夫の事を心配するのが
 妻なんじゃないのか?
 翔のことだってな、あんなの愛なんかじゃないぞ!
 翔のため、翔のためと言いながら、
 自分の思い通りにしたいだけじゃないか!!!
 本当は教師続けたかったけど、出来なかったもんだから
 自分の息子、教育してるだけだろ!?」
そう言って、夫は会社に向かうのでした・・・。

夫の言葉に悔しくなり、一人泣き出す真矢。
        そんな母親を見つめる翔の目にも涙が・・・。

真矢は教育者の父を持って、きっと厳しく育てられてきたんでしょうね。親の言う事を聞いて、まじめにやって来た真矢。
いつしか、悪事を徹底的に憎むような潔癖症になるほどに・・・。
そんな真矢がある日父親の不正を知り、裏切られたと思った彼女は
どうしても父親を許す事が出来ず、家を飛び出してしまったんでしょう・・・。そしてきっと父を見返す為に、教師になり。
自分が目指す理想を貫いていこうと思っていた。
でもそれも挫折し、今度は我が子で自分の理想を果たそうとしていた・・・。
そこへ夫の不正がわかり、許せないと激怒するが、逆に、
夫に自分のして来た事を批判されてしまう真矢。
すごく難しい問題ですよね・・・。
結婚前はあんなにお互いを理解し合い、思いあっていたのに。
いつしか考え方の違いが大きくなってしまい、家庭の中がおかしくなってしまうなんて・・・。|ω・`)

j-101-1 その夜、ベッドに横になりながら話をする翔と真矢。
「ママ、僕は生まれてこないほうが良かったの?」
翔の言葉に驚く真矢。
 
「何言ってるの。そんなわけないでしょう。」

「だって、いつも僕のせいでパパとママ喧嘩してるし・・・。」
「全部、ママが悪いの。
 パパとママはね、翔のことが大好きなんだよ。」
と、優しく話す真矢。
「本当に?」
「本当に・・・。」
「ママ、ごめんね。僕なにもできなくて・・・。」
真矢は首を横に振りながら「誤らないの、もう。」と話す。
「僕、強くなるからね。
 大きくなったら、ママを幸せにしてあげるからね。」
翔の言葉に涙ぐみ、翔をそっと抱き寄せる真矢。

なんて親思いの翔くんなんでしょう・・・。
親の喧嘩は、子供にとってはほんと辛いものですよね。
両親が喧嘩するのは、自分がいけないからだと思ってしまうなんて真矢の血を受け継いでるんだなぁ・・・と思っちゃいました。
子供に、ママを幸せにしてあげる!なんて言われたらもうそれだけでも幸せですよねぇ〜〜〜(*´ー`*人)

j-103-1 そして次の日の朝、翔が目覚めると窓の外に真っ白な蝶が
ひらひらと飛んでいました。
それを見た翔は、隣で寝ている真矢を起こさないようにそっと起き出し、着替えてその蝶を捕まえに一人で出かけてしまうのでした。
真矢が目を覚まし、翔がいないことに気づく。
テーブルの上に一枚の書置きを見つける。
   「 ママのだいすきな
     ちょうちょ つかまえて
     くるね
           」
それを読むと、慌てて外に出る真矢。

翔はいつの間にか、あの危険な川に来てしまっていました。
何が何でも蝶を捕まえようとする翔は、柵を乗り越え
川岸に出てしまいます!
その頃真矢も川の近くにまで来ていました。

j-107-1  j-108-1

川に突き出た枝にとまる蝶。流木に乗り、蝶に網を伸ばす翔。
必死に翔の名前を叫び、探し回る真矢。
翔が振りかざした網は、蝶を捕らえることが出来た。
「やったぁ!」と喜ぶ翔だったが、弾みで足を踏み外してしまう。
バランスを崩した翔は、川の中へ・・・。
溺れる翔の周りを、ひらひらと舞う蝶・・・。
「ママー!ママー!!」と叫ぶ翔。
翔の声が届いたのか、子供の危機をなんとなく察したのか
突然走り出す真矢・・・。
力尽き、川に沈んでゆく翔。
真矢が、遠くの川に浮かぶものを発見する・・・。
急いで川岸に向かった真矢は、川に浮かぶ見覚えのある帽子を見つける。そして、その先に、オレンジの上着を着た子供の姿が・・。
「しょ・・しょう・・翔!!」真矢は絶叫しながら川に飛び込む。
             
j-112-1 子供を抱きかかえ、近くの中州に辿り着くと、翔に人口呼吸をする真矢。
「嫌だ・・・。ねぇ、息をして翔。
 息をするのよ!!」
        必死に叫ぶ真矢。

「あなたがいなくなったら、ママどうすればいいの?
 お願い、目を開けて・・・。目開けて!!
 ママを置いて行かないで。強くなるって言ったじゃない?
 大人になったら、ママを幸せにしてくれるって言ったじゃない」
必死に人工呼吸を続ける真矢でしたが、翔は二度と目を開ける
ことはありませんでした・・・。

j-116-1 翔の位牌の前で、肩を落として座っている二人・・・。
夫は翔の遺影を見つめながら話し出す。

 

「翔が俺に、こっそりなんて言ったか、知ってるか?
 ママは、僕が大好きだから怒るんだよって
 僕が弱いからいけないんだよ。
 頭が悪いからいけないんだよ。
 悪いのは全部僕だよって
 だからパパ、ママを怒らないでねって・・・。
 あの子は、お前の事をあんなに愛してたのに
 それなのに、お前は翔を苦しめただけじゃないか・・・。」
涙を流しながら、夫の言葉を黙って聞く真矢。
「酷いこと言っていいか。
 お前が殺したんだ・・・。お前が殺したんだ・・・。」
泣き崩れる夫。
真矢は声も上げずに涙を流し、外は大雨が降りしきるのでした。


j-119-1  j-120-1

黒い服に身を包んだ真矢は、翔の帽子を愛しそうに抱き閉める。
外は大雨、窓の外にふと目をやると、そこには傘をさした和美が
手元の手帖を見ながらうろうろしていた。
和美は真矢の姿を見つけると、「アロハ!先生」と大きく手を振り
飛び跳ねる。

部屋の外に出た真矢は、廊下で和美を待ち構える。
「しつこいわね、あなたも。」そう冷たく声をかける真矢。
和美は神妙な面持ちで話し出す。
「先生。私って、偽善者なんですか? 」
「クラスの人にそう言われたの?」
「クラスがどんどん険悪な雰囲気になっていくのが、
 私どうしても我慢できなくて・・・」

j-123-1 和美はクラスメートにこう話す。
「喧嘩とかイジメは止めようよ。
 みんな友達なんだからさ。」
「奇麗事言ってんじゃねーよ。
                 バーカ」
「いじめられる方が悪いんじゃ
                ないの?」
「あんたウザイんだけど。」
そう言い和美をあざ笑うクラスメート達。

「どうしてみんなわかってくれないんだろう。
       私はみんなの為を思ってやってるのに。」

j-124-1いい加減目覚めなさい
 みんなの為とかっ言って、
 所詮周囲に自分の考えを
 押し付けているだけじゃない、
 あなたは・・・



 自分だけが正しいと勘違いするのはやめなさい。
 人に無理にわかってもらおうと思うのもやめなさい。
 そんなことをしていたら、結局、自分の周りには
 誰もいなくなって、一人ぼっちになるだけよ・・・。
 あなたがやったことが、
       本当に相手の為を思っているなら、
 あれこれ言い訳をしなくても、
         相手はわかってくれます。
 あなたの愛を感じ取ってくれます。

               辛くてもそう信じなさい。 」
「先生みたいに?」
和美の言葉に、真矢の表情が少し変わる。
「そういう気持ちで私たちのことを教えてくれていたんですよね、
 先生・・・」
「先生ってやっぱりすごいですね!
            帰ります。ありがとうございました!」
和美は頭を下げ帰ってゆく・・・。
真矢は部屋の窓から和美の後姿を見つめる。
雨の中を、傘をさしながらスキップして歩く和美。

j-127-1 雨の中を傘をさし、ふらふらと歩く真矢。
道端にしゃがみ込み、泣き出すのだった・・・。

やがて、真矢は自分の実家の前にたたずむ。
玄関のインターホンを鳴らそうとし、ふっと我に返る真矢。
そして思い直し、足早にその場を立ち去るのだった。
家の中から母親が出てくる。
「真矢!」後ろから声をかけ、駆け寄る母親。
真矢はゆっくり振り返る。

j-130-1 「帰ってらっしゃい、真矢。
  行くところないんでしょう。
 保彦さんとも、もう別れたんだし。
              ・・・真矢。」
真矢の腕を優しく掴む母親。それを拒む真矢。

「今更帰れるわけないじゃない。
      私といると、お母さんも不幸になるよ。」
「何言ってるの・・・。」真矢の言葉に驚く母親。
そう言うと足早に立ち去ろうとする真矢。
しかし傘が電柱にぶつかり、よろけ傘を落としてしまうのだった。
でも落とした傘も拾わずに、走り去る真矢・・・。
母親が何度真矢の名前を叫んでも、振り返りもせず行ってしまう。

真矢はいつしか翔が亡くなった川岸に来ていた・・・。
川に浮かぶ息子の姿を思い出しながら、川を見つめる真矢。
川の中へと、どんどんはいって行く・・・。
川の中ほどまで歩いて行ったとき、真矢の携帯が鳴り出した。
その音に気づき、周りを見渡す真矢。
j-133-1 胸のポケットに入れていた携帯を取り出し、電話に出る。
力の無い声で電話に出る真矢。
「もしもし・・・。」
しかし相手は無言だった。


「もしもし」今度は少し気がかりに声を出す真矢。

「先生?・・・誰かわかる?」
その声に、池内愛の顔が真矢の頭をよぎる。
「池内・・さん?」
「お久しぶりです、先生。」

j-136-1 真矢との2ショット写真を見つめながら愛が言う。
「どうしたの?」
静な声で尋ねる真矢。
街中の公衆電話からかけている愛。
 
「私、今から死のうかと思って。」
「え?」
「17年も生きたし、もう充分かなーって・・・。
 先生にはいろいろ迷惑かけたし、最後に謝っておこうと思って。
 ・・・また嘘だと思ってるんでしょう。  別に、いいけど。」
愛は、はぁ〜っとため息をつき、写真を握りつぶした。
「じゃあ先生。・・・さようなら。」
電話を切ると、人ごみに消えて行く愛。
電話を握り締め、しばらく川の中に佇む真矢・・・。

j-141-1 真矢は愛の自宅を訪ねていた。
「知りませんよ。
 もう何日も帰ってこないし、
 学校も退学になって。
 最近では親に酷い口の利き方
          するんですから。
 あ、そうだ・・・。
 元はといえば、全部あなたのせいじゃない!
 愛ちゃんがあんな風にに変わっちゃったの。」
「今そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!
 娘さんが、仲良くしていたお友達とか、知りませんか?」

なんて親なんでしょう・・・。
こんな時に自分の娘が変わったのは、真矢のせいだと言い出すなんて!!娘が自殺するかもしれないと真矢から聞かされているはずなのに。そっちを心配してないんですかね・・・。(;一ω一)
それにしても、愛は真矢の携帯に番号を知ってたことに驚き!

j-142-1 その頃、愛はクラブで酔いつぶれていました。
そんな愛に、声をかける二人の男・・・。
「さわんじゃねーよ!」
持っていたバッグで男を殴り、愛は席を立つ。
真矢は愛がいるクラブに辿り着き、店員に今日来ていないかと
訪ねる・・・。
トイレへ行った愛を追いかける男達。
逃げ出そうとするも、男は増え捕まってしまう。
「助けて!!」と叫んだ愛の声に気づく真矢。

真矢がなんとか愛のいる場所にたどり着くと、愛は男達に押し倒されていた。
「何やってるの!」真矢は叫び、そばにあったアイスピックを男の喉下に突き立て、凄む。
「どきなさいよ。・・・どきなさい、どきなさい。」と男達を跳ね除け、愛の手を引いて逃げる。

j-148-1 店の外まで走り出た二人・・・。
愛は真矢の手を振り解き怒鳴る。

「余計なことをしないでよ! 
   どうせ私は死ぬんだから。」
「何でそんなに死にたがるの?
 お母さん心配してたわよ、とっても。」
「そんなわけないじゃん、うちのババーが。
    ・・・相変わらず優しいんだから、先生は。」
「一体、一体何があったの?」
「妊娠したのよ。
 私は相手のこと好きだったし、
 別に産んでもいいって思ってたのに・・・。」
「相手は何て?」
「困るって。本当に俺の子かどうかわかんないし、
 元々お前のことなんかそんなに好きじゃないしって・・・。」
「どうしてそんな人と、付き合ったの?」
「だって、私のこと本当に可愛いって言ってくれたんだもん。
 そんなこと言ってくれたの、先生だけだったから。
 でも、結局みんな嘘なんだよね・・・。
 私なんか、いてもいなくてもいいんだよね。
 私のこと好きな人なんか、誰もいないんだし・・・。」
愛の告白に驚き、そして悲しい表情になる真矢。

j-154-1 近くの踏み切りが、
      警笛を鳴らす・・・。
その音に気づき、
  踏み切りを見つめる真矢。
 
 

「じゃあ、一緒に死にましょう・・・。」
               と真矢はつぶやく。
その台詞に驚く愛。

「私も死のうと思ってたの・・・。丁度いいわ。」
真矢がそう言い、踏み切りへ歩いていく。
「どうしたの?」
真矢は振り返り、愛のところへ戻ると愛の手をひく。
「早くしましょう・・・。」

j-158-1  j-157-1

真矢は愛を連れ、踏み切りを超え、線路の真ん中に立つ。
目を閉じて電車が近づくのを待つ真矢。
電車が近づいてくるのをこわばる表情で見る愛。
電車の警笛がなると、愛は叫ぶ。
「嫌だっ!死にたくない!」その台詞を聞いた真矢は目を開き
愛を抱えて踏み切りの向こうへと逃げ、倒れこむ。

泣きじゃくる愛を、真矢は思いっきりひっぱたく。
「あなたは、何で誰にも愛されないかわかる?
 あなたが誰も愛してないからよ!
 周りの人に、愛して欲しいと願うばっかりで、
 あなたはその人たちの為に何かしてきた?今まで。
 結局あなたは、自分が可愛いだけなのよ!
 他の人なんかどうでもいいのよ・・・。
 そんな人のことを、誰が愛してくれるっていうの!?」
「そんなこと言われなくてもわかってるよー!
       でも・・どうしていいか、わかんないの・・・。」

j-161-1 「わからないなら学びなさい!
 学校に戻って、
   色々なことを学びなさい!
 いい友達や、
     いい先生に出会って、
 いろいろな人を一杯好きに
            なりなさい。
 色々なものを、一杯好きになりなさい。
 そうすれば、あなたを好きになってくれるわ。
                  ・・・自然に、みんなが。
 このままだと、人に好かれたい、お金が欲しい、
 いい服が着たい、いいものを食べたい、いい家に住みたい、
 そんなことばかりを考えて、生きるだけになってしまうわよ。
         ・・・そんなことが、本当に幸せだと思う?」

「でも・・どうしてもあの人の・・・。 どうすればいいの!?」

真矢は、覚悟を決めてその答えを出す。
「・・・堕ろすしかないと思う。」
「え!?」 真矢の言葉に驚く愛。
「今までの私なら、きっと綺麗事を言ってたわ。 
 でも今のあなたに、母親になれるわけないもの。」
「いいの?教師がそんなこと言って・・・。」
真矢は寂しく笑って答えた。
「私はもう・・・教師じゃないから。」

j-167-1 手術を終えた愛が、
   ベッドの上で目を覚ます。
真矢は愛の手を握り締め
        そばにいた・・・。
 

「先生・・・。」
「大丈夫よ。無事に終わったから。
      ・・・後悔しているの?」穏やかな声で真矢が言う。
首を横に振る愛。
「でも・・・涙が止らないの。」
真矢は優しく頷き、愛の頭をそっと撫でる。
「先生、ごめんね・・・。
 私のせいで教師辞めさせられて。
 もうやらないの?教師。
 先生言ったじゃない。
 学校に行って、いい先生と出会いなさいって。
 きっと、世の中には、私みたいな子がいっぱいいるよ。
 いい先生と出会わないと、ダメになっちゃう子がいっぱい・・。
 私みたいな子、助けてあげて。
 ただ、今度はもうちょっと厳しくした方がいいかな。」
「え?」
「怒る時はビシって怒って、必要だったら叩いたりして。
 だって、私・・この前先生に叩かれた時、嬉しかったもん。
 先生の愛、伝わったよ・・・。だから、教師辞めないで。」

この愛の出来事があったから、教師を続けるきっかけになったんですね。
愛は、愛情にものすごく餓えていた。だからいい加減な男に騙され遊ばれ、捨てられた。
両親が子供にもっと愛情を注いでいれば、こんな偏った子供には
ならなかったのでは・・・。
愛情と言っても、それは兼ね合いが難しいものですけどね。(^-^;

j-172-1 再教育センターで、上田は真矢の作文を読みながら話す。
「教師がちゃんと愛を持って接すれば
 多少の体罰を与えても、
        子供に思いは伝わる。
 そう子供から教わりました、ねー。
 ・・・甘いな。
 今時の子供はこんなやり方には、ついてきませんよ。」
「そうでしょうか。」
「だってあなた、もう一度教職に戻った学校で、
             もっと酷い事件起こしたでしょう。」
「それは・・・まだ私のやり方が、中途半端でしたから。」
「はぁ!?」
「失礼します。」
頭を下げ部屋を出ていく真矢。

j-174-1  j-175-1

センターから出て来た真矢を待っていた和美。
「アロハ、先生!」
「また何かあったの?」
「違うんです。今日は先生に会いたいっていう人がいて!」
和美の後ろから、飛び出す二人の女の子。

突然3人でくだらないコントを始める和美達。
コントが終わると和美は話し出す。
「先生に言われたとおり、周りの人に何言われようと、
 自分の好きなことやろうと思って・・・。
 お笑いのサークル作ったら、二人が入ってくれたんです!」
「私たちも面白いこと大好きだったし、」
「それに、和美ちゃんが、クラスを明るくしようと
         一生懸命なのを見て、頑張ろうと思って!」
「やぁ〜もう、照れるなぁ〜!」
他の二人も笑い出す・・・。

j-176-1 真矢は三人の前に歩み出る。
「これでもう、私のところに来る
         必要はないわね。」
「ダメですか、また会いにきちゃ。」
ちょっと寂しそうに聞く和美
「そんな暇があったら、中学校で
 やることはいくらでもあるでしょう。
 あなたはもう、小学生じゃないのよ。」
「・・ですよね。
 じゃあ〜ね、先生!アロハー!」
三人が楽しそうに帰っていく後姿を、真矢は穏やかな顔で見つめる
そんな真矢の回りを、白い蝶がひろひらと飛んでいた・・・。


j-180-1  j-182-1

とある小学校の校長室で、真矢は話している。
「私は今まで甘かったと思います。 
 いい先生と呼ばれたいと思っていました。
 子供たちに優しくすることが、愛だと勘違いしていました。
 でも、こちらがちゃんと愛を持って接すれば、
 例え今は厳しくしても、何年か経って、
 わかってもらえるんじゃないでしょうか。
 だから私は・・・必要なら、体罰だってする覚悟です。」
「そんなことを言ったら、どこも、採用してくれないでしょう。」
と、天童校長(平泉成)が言う。
天童しおりの父親と、ここで出会うのですね!
「・・・もう、かなり断られました。」
「そうですか・・・。」
その言葉に、ここもダメかと諦めかける真矢。
そこへ意外な言葉をかけられる。
「うちに、来ていただけますか? 」
その言葉に驚き、校長を見つめる真矢。
「あなたの覚悟に賭けてみたい・・・。」
「ありがとうございます!」
「実は・・・6年のクラスの担任が今年になって、
 もう、二人も、辞めているんです・・・。
 はっきり表立った問題はないんですが、
 このままだと、なにか、とんでもないことが
 起きるような気がしてならんのです。」
校長の話を、真剣な表情で聞く真矢・・・。

j-186-1  j-190-1

真矢は、クローゼットから洋服を選ぶ。
一度白の服に手をかけるが、ふと隣にかけてあったグレーの服に
目が行く。真矢はそのジャケットとパンツを手に取り、鏡の前で
自分の姿を確認する。
鏡に映る自分をしばし見つめ、下ろした髪を一つに束ねた。

学校に着くと、グレーのジャージに着替える真矢。
6年2組の教室の前で立ち止まり、しばし入り口で立ち止まる。
意を決して扉を開け中に入る真矢。
そして、笑みを浮かべ教室の教壇へと向うのだった・・・。

生徒の裏切り、退職、結婚。そして子供を亡くし、離婚・・・。
絶望感真っ只中の真矢を、自分を裏切り陥れた子供が
彼女を救った・・・。
自暴自棄になっていた愛を救った事で、もう一度教師への道を
歩む事を決心する真矢。
残された自分に出来る事は、愛のような子供達を救うことだと。

そしてその決心の表れは、教育方針の変更と衣装にありました。
初めは、生徒と友達のように仲良くやって、体罰はしない。
生徒には優しさしく天使のよな真矢でした。
しかし今度は、子供にも、保護者にも、厳しく望もうと決心するのでした。
そして、衣装も白からグレーへ・・・。
下ろした髪は、ひとつにまとめポニーテールへ。
教室での衣装は、動きやすさを重視するものへと変化するのでした

このエピソード1の真矢は、まだ最終形態(笑)の黒真矢には
程遠いのですが、白からグレーへと変化するまでの出来事としても
かなりいろいろなことがありました。
真矢自身も結婚、子育て、離婚と経験をしてきたから、
現在の黒真矢は、親の気持ちを的確に掴み、うまく操る事が出来たんですね・・・。
そして、和美達に教えて来たことは、やはり自分の経験から得た
ものだったんですね。
さて次のエピソード2は、最終形態(爆)である黒真矢へ変化する
為に、更に大きな出来事が待っています・・・。
怖さ倍増のエピソード2!!
記事のアップは、もうしばらくお待ちください(^-^A

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コメント

きのうは扉が変更したよ♪
しかし武井に納得するはずだったみたい。

投稿: BlogPetのうさうさ | 2006.03.31 09:07

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